金銀の桜に会いに、心臓破りの石段を

こんにちは、氷室ユリです。

今日は、ごくごく私的な旅の覚え書きです。


毎年、香川県にある、こんぴらさん こと 金刀比羅宮に行きます。

自分の思いを祈念するために、あの有名な石段を登りお参りするのです。

奥社「厳魂(いづたま)神社」までは1368段。

本宮まででも785段。

ちょっと強烈な段数ですΣ(´∀`;)

自分でもなんでここを登るのか、意味がわかりません。

そこに山があるから、なんてことは言いません。

私はしんどいことは大嫌いです。


それなのに、ウソでしょ、と思うほどの大量の汗をかき、

その後3~4日は使い物にならない生まれたて仔馬状態になることも、

すべて身をもってわかっているのですが、今年もつい先日、参拝してきました。

ご縁を賜ってから、今回で4度目になります。


下の画像は、参拝を終えて下山して、このうえなくヨレヨレのアタクシ。(^_^;)

連れが「ユリさんが好きそうなカフェがあります」と言ってくれたので

連れられて行ったはいいが、化粧は剥げ剥げで、ふくらはぎはプルプルで。

撮るな、撮るんじゃない!、と抵抗しつつの1枚。(笑)

たしかに、レトロでアンニュイな雰囲気の良いカフェでした。しかも美味しい。

でも、もっと平常運転のときにもう一度行きたいと思っております。

参拝前は元気でした(笑)

ひとまず登る前には腹ごしらえ。

うどん県なんで、やっぱ、これでしょう。「モーニングうどん」\(^o^)/

小さいほうの器のうどん、トッピング無しなら260円。

何なの、そのお財布へのやさしさ。さすが、うどん県だわ。

そんな感心と食い意地はよそに、石段は今年も厳しくそびえておりました。

もう、この高さの頃には、最初の元気はどこへやら、ヘトヘトのゲロゲロです。

薄曇りでよかった。雨天でも晴天でもつらいのですよ。

息も絶え絶えに本殿に到着。ε-(´∀`*)ホッ

マル金も健在(笑)

このキッパリとした感じの意匠も好き。(•ө•)♡

こんぴらさんは山にある海の神様なので、

海運業の方や漁業に従事する方がたくさんお越しになります。

船の写真や、ヨット本体が奉納されていたり、

スクリュープロペラが飾られていたりもします。

実は、私の父がまさにそんな業界の人だったので、あとで知ったのですが、

若かりし頃にここには何度か来たことがあるようです。


私が氏子として小さな頃から通う実家近くの鎮守神社には

この金刀比羅宮が分祀されており、

初めてここに参拝する直前にそれを知り、元々ご縁があったのだと感じました。

その前からメッセージはあちこちから来ていたのですが。


神社仏閣巡りとか、パワースポット巡りとか、私はそういうことには興味なしです。

でも、惹かれる土地、場所には素直に足を運びます。ここもそのひとつです。

金刀比羅宮では、単なる参拝ではなくご祈念をお願いしています。

この1年のお礼とともに、新たな自分の決意を、誓いを述べてくるのです。


緑黛殿の控えの間で待ち、神職の方に連れられて、

上の画像の一段高くなった長い渡り廊下を通り御本宮へと参ります。

ここを通る度に、とても厳かな気持ちになります。


御本宮で祈念するのですが、実は私はそこの天井絵が大好きで、

それを見るというのも、この険しい石段を必死で登る大きな理由のひとつです。

境内の中でもさらに神聖な場所なので、さすがにカメラに収めるわけにはいきません。

お見せできないのは残念なのですが、天井には、金銀の桜が咲いているのです。


格子に区切られた各マスには、円形に描かれた桜の枝が美しくあしらわれています。

おそらく蒔絵だと思います。枝が金色で、花が銀色。

天井全面、品よく満開です。


御本宮で正座して、この桜を見上げると、凛とした気持ちになります。

そして、ただただ、美しいなぁと思います。


そして、また来年も、と思うのです。

曇っていたので画像ではよく見えませんが、御本殿がある高さからの風景です。

中央に見えるのは讃岐富士(飯野山)です。

香川県の山々は丸っこいかわいい形のものが多く、日本昔ばなしに出てきそうです。


近くには大麻山と、大麻神社もあります。

名前に惹かれて調べてみたところ、昔、忌部氏という氏族が

この土地に麻を植えて開拓し、祖先神を祀ったのが由縁のようです。

いつか、大麻神社にも行ってみたいと思っています。

こんぴらさんには神馬もいます。名前は月琴号です。

ちょうど運動の時間で、外に出ている姿を拝見できました。


この日の少し前に、台風が来ていました。

それゆえ、奥社までの道のコンディションが悪く封鎖されていたため、

今年はこれ以上は登れませんでした。785段で打ち止め。

奥社脇の石壁から見下ろしている天狗と烏天狗に会えなかったのは残念です。


すべてを終えて下界におりたら、お楽しみがあります。

喉もカラカラですし、汗だくで熱いし……冷たいものが美味しいわけですよ。

画像はありませんが、ここで飲んだ冷やし甘酒の美味しさは忘れません。

あれは、来年もきっと飲むわ!(笑)

そして、ソフトクリームをハシゴ。

ちょっと冒険しようと思いまして、醤油ソフトクリームと……

オリーブソフトクリーム(^_^;)

このうぐいす色の物質は、オリーブのパウダーとペーストで、

液体は予想通りのオリーブオイル。


どっちもまずくない(笑) でも、もうわざわざ食べなくてもいいですΣ(´∀`;)


参拝を終えて帰途についたのですが、やりきった感があるのは、

やはりあの心臓破りの石段のおかげでしょうか。

その後4日間ほど、激しい筋肉痛で悶絶したのは言うまでもありません。


でも、また来年も、行くんだろうなぁ。


いくつまでこの石段を登れるだろうか。


今年はそんなことを考えながら登りました。


これは何に関してでも言えますね。

いくつまで働けるだろうか。

いくつまでハイヒールが履けるだろうか。

いくつまで恋に落ちることができるだろうか。

いくつまで……

すべては自分次第。

終わりがあるからこそ、今が尊い。


その夜、本州に渡り、岡山駅のホームで帰りの新幹線を待っていました。

見上げたら、くっきりと尖った三日月が。

新月が明け満月へと満ちゆく途中の、細くて、黄味がかったクロワッサンの形。

このぐらいの形が私は好きです。

新幹線が来るまで、飽きることなく眺めていました。

この画像では少々ぼんやりですが、実物はとても鋭利で神秘的でした。


道は途中。満ちていく。

まだまだ謳歌したいことがある。

今は三日月でちょうどいい。

そんなことを思いながら、新幹線に乗りました。